ボードレールを読むバンヴェニスト
廣田大地・阿部宏・吉村和明・中島淑恵(著)
判型:A5判上製
頁数:262頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-1017-8 C0098
装幀:西山孝司
言語学が探る詩の深淵
言語学者バンヴェニストが詩人ボードレールについて書き遺した361枚の紙片から、4人の研究者が詩的ディスクールの核心へ迫る。
「時制」「呼びかけ」「エモーション」といった鍵概念が解き明かす、豊饒な詩的世界――文学と一般言語学が切り結ぶ瞬間に、新たな読解の閃光が走る。
【目次】
はじめに
バンヴェニストによる「ボードレールの詩的言語」覚書について 廣田大地
言語学者・バンヴェニスト 阿部宏
エミール・バンヴェニスト、その詩(学)的肖像 吉村和明
ボードレール再読――バンヴェニストによるボードレールの「詩学」を手掛かりに 中島淑恵
バンヴェニストのボードレール解釈――時間と時制をめぐって 阿部宏
「ボードレールの顔」をした詩――詩的言語活動からエクリチュールへ 吉村和明
バンヴェニストとボヌフォワ――二人のボードレール論をめぐって 廣田大地
あとがき
【著者について】
廣田大地(ひろただいち)
神戸大学准教授(フランス文学・フランス語教育学)。著書に、『象徴主義と〈風景〉――ボードレールからプルーストまで』(共著、水声社、2018年)、『抒情の変容――フランス近現代詩の展望』(共著、幻戯書房、2024年)、『詩人の場所、星々の時間』(共著、水声社、2025年)などがある。
阿部宏(あべひろし)
宮城学院女子大学教授(言語学)。著書に、『語りと主観性――物語における話法と構造を考える』(編著、ひつじ書房、2022年)、『言葉に心の声を聞く――印欧語・ソシュール・主観性』(東北大学出版会、2015年)、訳書に、エミール・バンヴェニスト『言葉と主体――一般言語学の諸問題』(監訳、岩波書店、2013年)などがある。
吉村和明(よしむらかずあき)
上智大学名誉教授(フランス文学)。著書に、『テオフィル・ゴーチエと十九世紀芸術』(編著、上智大学出版会、2014年)、『文学とアダプテーションⅠ・Ⅱ』(共編、春風社、2017年、2021年)、訳書に『ロラン・バルト著作集8 断章としての身体』(みすず書房、2017年)などがある。
中島淑恵(なかじまとしえ)
富山大学教授(比較文学)。著書に、『詩女神の娘たち』(共著、未知谷、1999年)、訳書に、アンリ・トロワイヤ『ボードレール伝』(共訳、水声社、2003年)、『菫の華の片隅で ルネ・ヴィヴィアン詩集』(彩流社、2011年)、ジャン゠ポール・グージョン『ルネ・ヴィヴィアン伝』(水声社、2023年)などがある。
【関連書】
詩の記号学のために――シャルル・ボードレールの詩篇「猫たち」を巡って/R・ヤーコブソン、Cl・レヴィ゠ストロース他/3500円+税
21世紀のソシュール/松澤和宏編/5000円+税
言語の中動態、思考の中動態/小野文・粂田文編/3000円+税
『悪の華』を読む/安藤元雄/2800円+税
ボードレール 詩と芸術/中地義和編/6000円+税