W・B・イェイツ
ケルトの薄明、詩人の黄昏
《知の革命家たち》
栩木伸明(著)
判型:四六判上製
頁数:167頁
定価:1800円+税
ISBN:978-4-8010-0979-0 C0398
装幀:宗利淳一
「人間はふたつの極のあいだにわが道をひらいて走る」。アイルランド固有の文学の追求、神秘主義への傾倒、日本の能から霊感を受けた戯曲の執筆、20年以上にも及ぶ報われない愛……常に新たな想像力の源を求めながら書き継いだ「最後のロマン派」としての預言的な作品のみならず、自らの老境をさらけ出した作品に着目し、それらの狭間に詩人の新たな一面を描出する。
【人物紹介】
W・B・イェイツ(W.B. Yeats)
1865年にアイルランド、ダブリンに生まれ、1939年にフランス、ロクブリュヌ゠カップ゠マルタンに没した。アイルランドの神話・伝説に取材した詩作・劇作と劇場運営を通じてアイルランド文芸復興運動を主導。同地の政治的独立に先駆けて文化的独立を目指した詩人・戯曲家。主な詩集には、『葦間の風』、『塔』、『螺旋階段』、戯曲に『鷹の井戸』などがある。
【目次】
W・B・イェイツの生涯
つくり直す人
妖精と神秘主義と象徴派――初期の詩
恋人達
アイルランド演劇運動
憎悪の時代――中期の詩
日本の能と『鷹の井戸』
功成り名を遂げた詩人――後期の詩
『ヴィジョン』――霊魂と歴史
「揺れ動く」と『燃えあがる緑の木』
救われぬ死者の霊――晩年の戯曲
老詩人の建前と本音――晩年の詩
【著者について】
栩木伸明(とちぎのぶあき)
1958年、東京都に生まれる。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得退学。現在、早稲田大学文学学術院教授。主な著書には、『アイルランド紀行――ジョイスからU2まで』(中公新書、2012年)、『アイルランドモノ語り』(みすず書房、2013年、読売文学賞受賞)、『ダブリンからダブリンへ』(みすず書房、2022年)、主な訳書には、W・B・イェイツ『赤毛のハンラハンと葦間の風』(編訳、平凡社、2015年)、『ジョン・シャーマンとサーカスの動物たち』(編訳、平凡社、2016年)、J・M・シング『アラン島』(みすず書房、2005年)などがある。