クロード・シモン
書くことのリアル
《知の革命家たち》
芳川泰久(著)
判型:四六判上製
頁数:160頁
定価:1800円+税
ISBN:978-4-8010-0978-3 C0398
装幀:宗利淳一
時間の順序を廃棄した物語構造、極限的な細部描写、イメージの隣接によって「表象」からこぼれ落ちる根源的なリアルをいかにして言語で捉えるのか。若き日に画家を志し、死と隣り合わせの過酷な戦争をくぐり抜け、生命の発現・生成・変容をみつめる犀利な眼差しを獲得した作家の主要14作品を紐解く。
【人物紹介】
クロード・シモン
1913年に旧仏領マダガスカルの首都アンタナナリボに生まれ、2005に年パリに没した。ヌーヴォー・ロマンから出発し、独自の言語を駆使して新たな小説世界を切り開いた作家。複数の物語・歴史的出来事を重ね合わせ、人称、時系列といった小説の基本的形式を根底から変容させた。主な作品には、『風』、『フランドルへの道』、『農耕詩』、『アカシア』などがある。
【目次】
小説を書き出すまで
試行と助走――初期小説から伸びる影
何がシモンを小説へと突き動かしたか?
飛躍と挑戦――『風』、『草』を読む
戦争と革命へのパトス――『フランドルへの道』、『ル・パラス』を読む
エクリチュールへの傾斜――『歴史』、『ファルサロスの戦い』、『導体』を読む
前衛的試みの収穫――『三枚つづきの絵』、『実物教育』を読む
レイト・ワーク、未到の試みへの前進――『農耕詩』、『アカシア』、『植物園』、『路面電車』を読む
【著者について】
芳川泰久(よしかわやすひさ)
1951年、埼玉県に生まれる。早稲田大学大学院博士課程修了。早稲田大学文学学術院名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『「ボヴァリー夫人」をごく私的に読む』(せりか書房、2015年)、『謎とき「失われた時を求めて」』(新潮社、2015年)、小説に『歓待』(水声社、2009年)、訳書に、バルザック『サラジーヌ 他三篇』(岩波書店、2012年)、『二人の若妻の手記』(水声社、2016年)などがある。