サン・マルコ寺院の描写
《批評の小径》
ミシェル・ビュトール(著)
石橋正孝・福田桃子(訳)
判型:四六判上製
頁数:205頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-1022-2 C0098
装幀:宗利淳一
世界は書物、人はみな言葉
ヴェネツィアの大聖堂を訪れた観光客はその偉容を前に何を思うのだろうか? 聖書を体現する空間をいま一度書物の中に移築し、寺院内を経巡るように描写することで、真に“観光”的な読解を可能とする破天荒な試み。
寺院をめぐる芸術批評であり、都市の地理学的批評であり、カトリック文化の文明批評であり、歴史をうたう散文詩であり、読書の可能性を問うエッセイ。小説という制約を外し、書物の可能性を問う作家の真骨頂!
【著者について】
ミシェル・ビュトール(Michel Butor)
1926年、フランス北部リール近郊のモン゠ザン゠バルルに生まれ、2016年、コンタミーヌ゠シュル゠アヴルに没した。〈ヌーヴォー・ロマン〉の作家として知られ、『心変わり』(1957年、ルノドー賞受賞/清水徹訳、岩波書店、2005年)をはじめとする4作の小説を発表後、書物そのものの可能性を追求する実験的作品を次々に発表。画家との共作も多い。
【訳者について】
石橋正孝(いしばしまさたか)
1974年、横浜市に生まれる。パリ第8大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、立教大学教授。専攻、19世紀フランス文学。主な著書に、『〈驚異の旅〉または出版をめぐる冒険』(左右社、2013年)、『ミシェル・ビュトール――モビールとしての書物』(水声社、2026年)、主な訳書に、フォルカー・デース『ジュール・ヴェルヌ伝』(水声社、2014年)、ミシェル・ビュトール『レペルトワール』(全5巻、監訳、幻戯書房、2020-26年)などがある。
福田桃子(ふくだももこ)
1978年、神奈川県に生まれる。パリ第4大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、慶應義塾大学准教授。専攻、フランス文学。主な著書に、Les Femmes tutélaires dans À la recherche du temps perdu : approche intertextuelle de la figure de la servante(Honoré Champion, 2022)、『鳥たちのフランス文学』(共編著、幻戯書房、2024年)、主な訳書に、ミシェル・ビュトール『レペルトワール』(Ⅰ―Ⅳ、いずれも共訳、幻戯書房、2020-24年)、ジェラール・マセ『フォルチュニのマント――『失われた時を求めて』をめぐる衣服の記憶』(水声社、2023年)などがある。
【《知の革命家たち》】
ミシェル・ビュトール――モビールとしての書物/石橋正孝/2000円
クロード・シモン――書くことのリアル/芳川泰久/1800円
マルグリット・デュラス/関未玲/近刊
アラン・ロブ゠グリエ/三ツ堀広一郎/近刊
ナタリー・サロート/桑田光平/近刊
(価格税別)