トリスタン・ツァラ
現代アートとダダのDNA
《知の革命家たち》
塚原史(著)
判型:四六判上製
頁数:173頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0984-4 C0398
装幀:宗利淳一
「DADAは何も意味しない」
世界戦争の脅威をもたらした近代社会のシステムに破壊と否定の逆提案を通じて風穴をあけたダダの精神は、時空を越えて現代アートのDNAとなった。語を意味の連鎖から切り離し「詩を一行も書かなくても詩人になれる」と叫んだツァラはいかにして詩的言語と社会の変革を目指したのか。生活とアートの境界を無効化するポエジーの解放を追求した永遠の前衛の言葉を追う。
【人物紹介】
トリスタン・ツァラ
1896年ルーマニアのモイネシュティに生まれ、1963年パリに没した。詩人。1916年チューリッヒで反芸術運動ダダイズムを開始。パリ・ダダ以後はブルトンのシュルレアリスムから距離を置いてコミュニズムに接近しつつ、社会参加と詩作を自由な想像力で結びつけた。黒人芸術の世界的コレクターとしても著名。主な作品には、詩集に『詩篇25』、『近似的人間』、宣言集に『七つのダダ宣言・ランプ製造所』、思想書に『種子と表皮』などがある。
【目次】
ツァラの生涯
ダダ宣言
詩集――ミニ・アンソロジー
『反頭脳』と『種子と表皮』
【著者について】
塚原史(つかはらふみ)
1949年,東京都に生まれる。早稲田大学名誉教授。トリスタン・ツァラ文化文学協会(ルーマニア)名誉会員。専攻、ダダ・シュルレアリスム、アヴァンギャルド芸術研究、フランス現代思想。主な著書に、『プレイバック・ダダ』(白順社、1988年)、『言葉のアヴァンギャルド』(講談社、1994年)、『アヴァンギャルドの時代』(未来社、1997年)、『ダダ・シュルレアリスムの時代』(筑摩書房、2003年)、『ボードリヤールという生きかた』(NTT出版、2005年)、『荒川修作の軌跡と軌跡』(NTT出版、2009年)、『反逆する美学――アヴァンギャルド芸術論』(2008年)、『切断する美学――アヴァンギャルド芸術思想史』(2013年)、『模索する美学――アヴァンギャルド社会思想史』(2014年、いずれも論創社)、『ダダイズム――世界をつなぐ芸術運動』(岩波書店、2018年)、『異説ダダ・シュルレアリスム』(水声社、2025年)などがある。
【関連書】
異説ダダ・シュルレアリスム/塚原史/6500円
ハンナ・ヘーヒ――透視のイメージ遊戯/香川壇/4000円
評伝ジャック・ヴァシェ/後藤美和子/6500円
マン・レイ――逆光のポートレート/木水千里/1800円